ryuiso2のブログ

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自分用のメモです。

京都マラソン2020を終えて

はじめに

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筆者が参加した京都マラソン2020回顧録です。

筆者の運動経験は中学生のときに3年間「市内~都道府県大会レベル」の運動部に所属していた以来、まともな運動をしていません。 また、筆者はメーカー勤務の技術者であり、主な練習は休日のみでした。

そんな筆者が42.195kmを5時間30分で完走するまでにやったことなどをまとめておきます。

練習について

概要

  • 練習期間:2019年9月1日~2020年1月16日(5ヶ月半)
  • 練習回数:平日1日、土日のどちらか1日(週2日)*1

練習内容

  • 始めの2ヶ月は平日3km, 休日5km
  • 次の2ヶ月は平日5km, 休日10km
  • 最後の1ヶ月は平日10km, 休日15km
  • 本番の道を前半、後半に分けて20kmずつ走る練習を12月と1月に実施

いずれもペースは体調に合わせて6~7分/km 程度

購入したもの

  • JYURYUトップス
    • 上に着るインナーウェア。
    • 背筋が曲がらないように支えてくれ、ランニングのフォームを維持してくれます。
    • 保温性
    • 吸汗速乾
    • 雨の中でも上半身を冷やすことなく完走できました。
  • スポーツタイツ
    • 膝、太ももの負担軽減
    • 下半身の保温
  • ソックス
    • ワコール製の5本指セパレート型
    • 足指がこすれることによるトラブルが減るので指が分かれているのがおすすめです。
    • 足首を保護してくれるのも心強い
  • ウエストポーチ
    • 腰、肩、いろいろつけるところがありますが、につけるのが一番揺れにくくオススメらしいです*2
    • ラソン当日はスマホエナジージェル×3、タオル、ティッシュペーパーを入れていました。
    • 慣れるために練習の時からつけるようにしていました。
  • エナジージェル
    • 170kcalのジェル×3
    • 10km, 20km, 30km地点付近で1本ずつ小分けにして飲みました。
    • サイズが小さく、高カロリーなものを選びました。

ワコール製品は高価ですが、知人、スポーツ選手からの評判がとてもよく、実際の使用感もとてもよかったです。 筆者は他製品と比較したわけではありませんが、おすすめの商品です。

走法

個人的な試行錯誤、マラソンが趣味の知人から聞いたことの中から実践してよかったと思うものを列挙します。

  • 足を高く上げすぎない

    • 基本的に身体を動かす量が少ないほうがいいという考えに基づいています。
  • かかとから地面に着地する

    • 足のへの衝撃を上手に分散させるためにも、かかとからつま先の方へなめらかに地面に足をつけるように走ります。
    • 意識しすぎると足を前に出しすぎて変な力が入ります。私は自然にかかとから着地できるようになるには練習が必要でした。
  • ストライドを小さくする

    • ストライドとは、一歩の距離[m]を指す。
    • 身長の0.6~0.7倍が理想らしいです。
    • 男性の方が筋力があり、大きい値になりがちだが、大きくなると足への負担が大きくなり、マラソン後半が辛くなりやすいです。
    • 初心者で完走を目指したい人はこの値を小さくします。
    • 早く走りたい人はこの値を大きくします。
    • プロのマラソン選手はこの値が1.0を超えるらしい。
    • この値が測れるスマホアプリを入れて練習してください。
  • ピッチを高くする

    • ピッチとは、1分間に何歩足を出すかを表す数値*3
    • 180/分 が理想らしいです。
    • 女性はこの値が大きくなりやすく、最後まで走り続けられる人はこの値が大きいらしいです。
  • 腕ぶらぶら走行

    • 長時間走っていると、肘の表(?)が痛くなります。
    • たまに腕をぶらぶらさせたり、ストレッチを行うことが重要です。
    • 筆者は下り坂や2kmおきになど、高頻度に腕を伸ばすように意識していました。
  • 上半身を起こす

    • 猫背や前傾姿勢は長時間走り続けるのに適しません。
    • 日常生活から姿勢よく過ごすよう意識していました。

コース攻略

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京都マラソン2020コース

0~5km地点(西京極~嵐山)

  • スタート時は前がつっかえて走れません。
  • 以下の理由で周りのペースが上がるので、自分のペースでゆっくりめに走りましょう。
    • 走れるようになる頃(15分後くらい)になると、ようやく走れるという開放感
    • 本番で気持ちが高ぶる
    • 周りのペースが上がっていることによりさらにつられて周りが早くなる。

5~15km地点(嵐山~大覚寺

  • アップダウンが激しい
  • 周りに抜かされても、ペースを落として体力の温存を優先したいです。

15~27km地点(大覚寺~加茂川河川敷)

  • 平坦で単調な道が続く
  • 身体的には走りやすいが、直線が多いので気持ち的に長く感じます。
  • 栄養補給、沿道の応援を楽しみながら、少しペースを上げて走ります。
  • 次のエリアではペースを上げにくいので、ここで少し前に出ておくのが良いかもしれません。

27~32km地点(加茂川河川敷~河原町丸太町)

  • 河川敷は狭く、足場も悪いので走りにくかったです。
  • 雨天時には足を取られるので体力も消耗します。
  • 道幅が狭い、ペースが落ちているランナーが増えてくるので、前の人を抜かすのが難しくなりペースを上げにくかったです。

32km~39km 地点(河原町丸太町~京大今出川通

  • 「30kmの壁」と呼ばれる最も辛いエリア。
  • 身体への負担がピークを迎えて関門*4を突破できなくなる人が多いゾーン。
  • かなりつらいですが、ここまで来たのだから最後まで頑張りましょう。
  • ここ以前にエナジー系のジェルを飲み切りましょう。*5

39km~ゴール(京大今出川通平安神宮

  • 緩やかな坂道が今出川通りで続きます(上り→下りの折返し)。
  • 疲労が溜まっている中での上り坂で歩く人も多いです。
  • 今出川通りの下り坂の後、もしくはもうしばらく進んだ後くらいからラストスパートをかけます。

ラソン当日周辺

一週間前の過ごし方

  • 身体にエネルギーを供給する肝臓に負担をかけないように心がけましょう
    • 禁酒
    • 過剰にタンパク質を摂らない(肝臓に負担がかかる)
    • 炭水化物を中心に摂取
    • お腹の調子を整えるためにヨーグルト

前日の過ごし方

  • 平安神宮にて受付を行う
  • 受付でもらったゼッケンをウェアにつけておく
  • 荷物をまとめる

服装

  • 5本指靴下
  • 下半身タイツ
  • ハーフパンツ
  • 上半身タイツ
  • 速乾性のスポーツウェア
  • 手袋(末端を冷やさないことが重要)
  • 帽子(雨をしのいだり髪の毛が邪魔にならない)
  • レインコート(防寒、防雨。途中で脱ぎ捨て可能)

朝食

  • 普段から食べ慣れているものを食す。
  • 筆者はお餅3個入りのお雑煮+ソーセージ4本。

ラソン後の過ごし方

  • ラソン後の夕食はタンパク質を補給するのがいいと思っていたが、あまり食欲がわかなかったので、食べやすいものが良いです。
  • 次の日からは食欲が回復したので、そこでタンパク質を補給しました(肉)。

注意事項

インスリンショック

  • エナジージェルを補給すると血糖値が急激に上がり、その後低血糖になることでパフォーマンスが下がる現象に注意
  • 対策はエナジージェルを補給する際は水分を同時に摂る、ジェルを小分けに摂取しましょう。

低体温症

  • 身体をガクガクさせて体温の維持を図るが体温が上がらない状態。
  • 冬場のマラソンではプロ選手でも陥る可能性があります。
  • 対策は末端を冷やさないように手袋やウェアに注意を払う。
  • (個人的に)歩いたり立ち止まると汗で冷えてしまう気がするので、遅いペースでも走り続けましょう。

最後に

練習内容を振り返ると十分な練習量とは言えないでしょう。それでも完走できたのは、沿道の力強い応援、給水給食荷物管理などのボランティアの方々、レースを共にしたランナー、応援してくれた家族や友人の支えがあってこそだと思います。独りでは到底走りきれる距離ではありませんでした。ありきたりな文面で恐縮だが、この気持を忘れないように改めて感謝の気持をここに残します。ありがとうございました。

SNSで走る宣言を大々的にして、友人に応援してもらうことで、レース中に心が折れそうになったときにも、「ここで終わるわけにはいかない」という気持ちになれました。

平安神宮のゴール後に完走記念タオルをいただきました。雨の中のあのタオルの暖かさと肌触りに安心感のようなものを覚えました。いろんな人の応援や達成感も相まって、まさに万感の思いでした。マラソンはリピーターが多いといわれています。リピーター達は、フルマラソンのゴールでしか味わえないあの感覚と、レースを共有する仲間を求めているのかもしれません。

*1:残業が多い時期や旅行に行ってる時は練習ができないので、週2日の練習ができた週の方が少なかったかもしれません。

*2:スポーツショップの店員さんが言ってました

*3:ストライドとピッチが決まると走行速度が決まります。理想的に走るとフルマラソンを3.5時間程度で完走できる計算になります。

*4:関所が8箇所くらいあって、制限時間以内にそこを通過しないと完走できなくなります。基本的に6時間完走を下回るペースだとアウト。

*5:吸収の早いものでも口にしてからエネルギーとして使えるようになるまでに30分以上かかるので、35km地点以降で摂取してもレースに無関係となってしまいます。